N.O.

質・量ともに今はこっちで引っ張んなきゃなんないじゃ、

単純に娯楽的な意味でもバラエティーに提供しないとなんない。

おい。

私はわかってるけど

おまえは今わかっただろ？

うん。顔ぐらい立てろよ。

質の取り組みと量の取り組みを両立させるのは

言うほど簡単じゃないの。

しかも今やってることはゲイ問題の

最先端の開発案件でもある。

うん......

最初からその両立って・・・

そういう器用なことをしないとなんなくなるら。

おまえがタチかどうか口にしないでやってるでしょ！

うん......

いや、あの......割と誤解するんだけど？

あ！おい、待て。おまえはまだそれを知らないはず！

・・・当たり前だっちゅうの・・・

陰とか陽でそこを曖昧にごまかすやり方は

本来的に考えてる私から見ると

割と・・・害悪になる可能性さえある。

彼らがそれをわかってるとは言い難い。

・・・わかんないっぽいんだってあんたちって・・・

全陰の私と交わりたがる自分たちに。

あぁ？

別れさせてでもそうしたがる自分たちのことを。

この街もきっと次第に、すぐに

私が誰か一人の男のものだけになることを

望まなくなるはず。

私の希少性を無くしたのはそのため。

おそらくそこには私たちの

他者との濃密な邂逅って意味があってしまうから。

ノンケのヒゲ面のADでも連れてきたって

バレやしないだから。TBSあたりから。

この街が本当に言いたいことさえ・・・

私の存在がなかったら理解さえできなかったらしい。