こう言わないとわかんないらしい。

　ゲイ業界の一面を切り取ってわかりやすさを重視した言い方をすれば、あの辺のオカマのおっさんたちも、仕事ではああだけど、元は君らみたいな男たちだった。ある意味、君らみたいな男たちが客で来るからこそ、ああいう応対をしないとならない。素で会うとホントは君らみたいな男たちだったりするプロガマっていうのも割と多い。まぁ素質的にゲイポルノの方に多いんだが実を言うと。あと風俗の経営とかに。現実に応対するとなると、オネェぶるのもああいう人たちには割と大変だから。よくまぁあんな素質であんな仕事をやる気になったもんだって、あきれて感心してしまった、つい。向いてるって普通は私みたいなことを言うからなのに。

　だってね、奇しくもお水に向いてるはずの私の方がお偉いさんで、君らはしおらしく私の食事を用意してくれたりするわけじゃんね。まぁ料理人に向いてるゲイも割と多く、実際にやってる人もいるんだけど。

　いや、あの、二つの意味で。今すぐ彼氏と付き合うと人間的っていうか人間関係的に、すぐ行き詰まる気がする。３ヶ月ぐらい待った方が良さそう。もう一つは、彼氏と一緒にこの街を歩いてみせろ。今はまだ君には無理そうなんだけど。

　予想より早かった？理由は二つ。一つは別の意味ではすでにしっかりしてるから。もう一つは私が直々に、一般論ではなく、君だけに即したやり方で仕上げるから。一般論で話をしないとならない都合で少々回りくどい言い方をしないとなんない面も多い。それを省けば割と早い。高校生でも同様。まぁ夏には間に合うだろう。

　この街を二人で歩いてみればいい。どっちがタチでどっかがネコかなんて私は知らない。でも見た目の印象だけで、君がタチで相手がネコだって見た目で勝手に決めつけて、相手のお尻が痛そうだとか心にもないことを言う。

　キ、キサマ・・・

　自分じゃなく彼氏の方がそう言われた場合の方がきっと君は冷静ではなくなるだろう。

　・・・キ、キサマ・・・ぐ、愚弄するか・・・

　二人が安心して付き合える街とはなんだ？その答えがここにある。