ジャンボ人事部長「デブひであき。」

　　　　　　　　　ばばあ。

あたしじゃないわよ。べつに。

＜甲＞の感じ方すぎちゃってるっぽい。

わかんない？

それって、

「せきねの息子にネコちゃんの可愛い彼氏＝彼女ができました。

　オヤジのせきねは、ほぼ、生まれて初めてぐらいの次元で、

　ネコちゃんってこうなっちゃう…って思いました。

　あの娘がそれじゃあ・・・」

こんなかんじ。本来そう言ってた。

しかもせきね自身は男手一つの男やもめで、

ほら、指輪を失くしたから初婚は失敗しちゃって、

妻がいないから、不器用な男手一つで

息子を幸せに育てました。

ただ...

だからこそか。

そう。そうなのよ。

・・・わ、わかんないのね。

息子たちの幸せを願ったのに、

自分自身の幸せは棚上げされたからだって。

まぁわたしとの相性がいいこともあって、

今のせきねは毎日たのしんでるわけだど。

　　　　　　　　　ン～ン～、毎日不満。けっ。

悪魔が来たりて笛を吹く。

ピャーっと吹くジャガーさん。

　　　　　　　　　性悪。

まったく新しい若者たちより、

半端に古くて半端に新しい、

あたしたち40代がそうなっちゃってるからだって。

「新しいゲイの若者たちは、実は、それを、

　悩んではいない。」

スマホとインターネットを使うことの

なにがどうよくないのか、

ゲイがYouTubeで出演して動画を配信することの、

なにがどう悪いのか、

全く理解できないのと同様に。

・・・芸があって3分ぐらいの動画を投稿できるのなら、

そうするだけで、

だからってそれをどうか思ってるわけじゃない。

音楽の動画でも、ゲームプレイの動画でも。

結局おなじことでしかない。

迷いもしないし、悩んでもいない。

わたしたち40代はまだその新しさについてはいけない。